乗 鞍 ス カ イ ラ イ ン ツ ー リ ン グ benny version
乗鞍スカイラインから槍ヶ岳を望む<1日目-2日目>
さて我々埼玉組は当日
20時出発予定とし、昼間まで眠りこけ、のろのろと準備を始めたのが19時であった。例のごとく時間の読みが甘く今回も結局急ぐ羽目に。
天気が危ぶまれたが、その時埼玉では曇り程度で何とか行けそうだ。前回の乗鞍ツーを教訓に、防寒対策を万全に整えいざ出発。

休日のこの時間、首都高の渋滞もたかがしれているだろうと思っていたのだが、読みが甘かった(またか)。何とか渋滞を切り抜けるのだが、時間をロスしてしまった。
中央高速に乗る頃にはさすがに渋滞は解消しており、車の流れに乗ってひたすら走る。

街灯すらないだだっ広い高速をただ風の音とふくちゃんの排気音(bennyZealは静かなので聞こえません(w)を聞きながら、ゆるゆると下がりつつある気温に身を強ばらせてストイックに浸る。
ようやく諏訪南
SAに到着。ここから待ち合わせの松本I.C.までは30分程度。
あともう少しだとなで下ろした胸がせり上がる。

「げっ!」
すでにこの時点でどんなに頑張っても待ち合わせ時間に間に合わないことが判明。午前
12時ジャストであった。
慌ててかずさんに電話を入れる。「ごめん。まだ諏訪なんだ・・・」すると、驚いたことにかずさんも諏訪にいるという(かずさんは下道)。

すでにうたさんらは待ち合わせ場所に到着しているらしく急がねばならないのは変わらないが、これで安心(違
この
SAは深夜にでも飲食店が営業しており、店内はあたたかい。ファミリーの姿はほぼ皆無ながら、トラックの運ちゃんと、同じような境遇のライダー達が多い。我々も夜食ぐらいはとりたかったのだが、時間がない。暖かい飲み物を流し込み、1枚上着をプラスして再出発。松本I.C.を目指す。

集合状態・・・って良く分らないですね^^;;I.C.を降り、暫くするとかずさんがやってきた。すでに他のメンバーは近くのコンビニに待機中だという。かずさんを先頭にコンビニへ。
久々にお会いしたうたさんは今回は車でお子様連れの参加であった。可愛らしい娘さんは人見知りせず、ぺこりと挨拶を交わす。
bennyもニコヤカにご挨拶(かなり大人ぶって)。

はじめましてのモスカさん、スナッチさん、たかさんとも挨拶を交わす。
「でもこの格好はないよね〜」というかずさんの言葉にまじまじとモスカさんとスナッチさんの装備を見てみて愕然。なんですか、その格好は。

モスカさんは革パンにTシャツの上に薄手のシャツ+(ダ○ソーで間に合わせに買ったという)薄っペナペナの安合羽。スナッチさんはGパンにTシャツ+メッシュジャケット。
一瞬めまいを覚えつつお二方に凍死を宣告。間違いなく死ぬ。
危機感を多少抱いたモスカさんはうたさんとふくちゃんから着れるものを借り、カイロを貼りまくり寒さに備える。

一方スナッチさんは「大丈夫」と漢を貫く決心を固めたようだった。

参考までにその時のbennyの装備は、厚手の長袖Tシャツ、ジャケット、内側がほわほわのぶかぶかパーカ、ゴア+ブレスサーモのウィンドブレーカー。
下はハイソックスにクシタニの革のロングブーツと
Gパンでこの上に上下とも合羽を装備。
それでも寒いかもしれないと首に大きめのタオルを巻き、モスカさんが恵んでくれた靴下用カイロをバッグに忍ばせて乗鞍に望む。

コンビニを午前2時頃出発。乗鞍スカイラインにはちょうどゲート開門時間に到着できるだろう。
暫く走ったところで隊の真ん中にいたモスカさんが突然停車。慌ててふくちゃんがインカムで先頭をいくかずさんに停車をお願いする。こういうときインカムのありがたさを思い知る。もはやクォーターソウルではかかせないツーリングアイテムとなりつつある。

モスカさんの停車はどうやら眠気によるものだったようだ。
こういうときムリは禁物。しっかりと休憩をとってもらうことにし、先発隊とモスカさんの回復を待って後発隊に分かれて行動することに。

先発隊はうたさん(とお子様)、たかさん、ふくちゃん、bennyのメンバー。
後発隊にかずさん、モスカさん、スナッチさん。

畳平での再会を約束して先発隊は走り始めた。
この乗鞍の地理に一番詳しいかずさんのかわりに一度かずさんと来たことがあるふくちゃんが先頭を務めることに。(
bennyも来たが道を覚えない脳みそなので到底先頭はムリだった)

暫く走り続け、道路標識に従い乗鞍へひた走る。
トンネル出口の分岐を左折するとすぐにつづら折りの峠道だ。前方には同じく乗鞍で朝日を見るために来たのであろうファミリーカーがゆっくりと走っていた。

ひたすら登る。ただひたすらに。
(・・・・まだか?)

まだまだ登る。気温はグッと下がっていく。
(・・・・まだか?)

先は漆黒の闇。ヘッドライトに照らされた木々がグロテスクに蠢く。
・・・・・おかしい。まだ安房トンネルにすら着いていないのに、こんな峠はなかったはずだ。だいたい安房トンネルまでこんなに距離はないはず。

「なんかおかしくない?」インカム越しにふくちゃんに告げる。

「うん。間違えた。エコーラインを登ってきちゃったみたい」

やっぱり・・・

そういえばR158から乗鞍への最初の分岐を左折してしまっていた。
しかし
bennyはかえってエコーラインで来てよかったのではないかと考えていた。

3連休にラストランを考えているファミリーも多いはず。畳平駐車場に入るまで数時間を要することだろう。これでは車で参加しているうたさんが朝日を見れないことになってしまう(スカイラインは乗鞍岳の北側にあり、朝日が見れるポイントが少ない)。その点エコーラインは山のほぼ東側から登るので例え渋滞で車が動かなくても、車内から朝日が見れるからだ。

うたさんを渋滞最後尾に残し、たかさん、ふくちゃん、bennyは更に登り、畳平駐車場ゲート前(こちらは午前7時開門)の路側帯にバイクを駐車する。

ここが日本の道路の中での最高地点ですゲート前は開門待ちのファミリーカーでごった返し、上り車線も下り車線も路駐した車ですり抜けもままならないという惨状で、多くのライダーがただでさえ辛いバイクでの登坂に四苦八苦していたようだ。
(四苦八苦したのは
bennyだけだという突っ込みは却下)

畳平駐車場ゲート前に到着したのが午前4時過ぎだろうか。まだあたりは暗い。この日の日の出は午前540分前後。十分間に合う時間だ。
(もっとも山頂には
1時間半かかる。我々は体力的、時間的に山頂ではなく、大黒岳を登ることにしていた。ちなみに大黒岳は畳平駐車場から20分程度で登れる)

バイクをゲート前に残し畳平駐車場でスカイライン側から来るはずのかずさんたち後発隊を待つことにする。
暫く待つがなかなか来ない。
1020分程度の休憩といっていたハズなのに。
何かあったのだろうか?だんだん不安がつのる。
バイクのヘッドライトが見える度顔を上げ確認する。まだ来ない。
時計が
5時をさそうかというころ、遠くから聞き慣れたエンジン音が響いてきた。

「あれだ!」

ヘッドライトで姿は見えないが、このエンジン音は間違いない。
(それまでに何回「あれだ!」と言ったか追求する意見は却下)
よかった。後発隊
3名全員が無事到着した。
再会の挨拶もそこそこに大黒岳を目指す。

歩きながらスナッチさんに意地悪をしてみる。
「寒いでしょう?」というか例のメッシュジャケットでは寒くないわけがない。

「いえ、思ったより寒くないですよ」

大黒岳からの眺望・・・・・・あり得ない・・・。

bennyはこの重装備でも寒いぞ。
そんな話をしながら大黒岳を登り始める。
岩がゴロゴロしている足場の悪い登山道。例え短い距離だとしてもせめて足首が隠れる程度の履きなれた靴を履くことをお勧めする。
また、防寒対策にもなるグローブは必須。ライダーはライディング用グローブで十分だ。
空気の薄いところでの登山は思っているよりハードだ。
なめてかかるとピクニック程度の道程でも高山病になりかねない。
ゆっくり足元を確認しながら登ること
20分(bennyだけ)息をゼィゼィさせながら大黒岳山頂に到着。あたりはそろそろうっすらと白みがかって来たようだ。懐中電灯のスイッチを切ってもあたりが多少見渡せる。まもなく日の出だ。

微妙に明るくなっていますあたりが更に明るくなってくると眼下に見事な雲海が広がっていた。
青い山の稜線が白い波間から顔を覗かせている。素晴らしい光景だった。
ずっと向こうの山の一部が燃えるように赤く輝いている。日の出だ。

が。

赤くなっているのは分かるのだが、頭上を覆い尽くすどんよりとした灰色の雲が赤く輝く山の稜線にかかり、日の出が見えない!
前回もガスでふられた乗鞍の御来光。リベンジならず(泣
(前回よりははるかにマシだったわけだが。しかし・・・)
未練がましく
6時過ぎまで待ってみたが結局この日の日の出は見れなかった。

記念撮影動いていた時は「暑いぐらい」だとのたまっていたスナッチさんも、日の出待ちでじっとしている間に冷え切ってしまったらしく、さすがに寒さがこたえていたようだ。

モスカさんにいたっては仮死状態。

寒さにかなわずまもなく下山。登り同様下りもゆっくりと慎重に降りる。
下山するとちょうど
7時前。ゲートの開門を待ってバイクを畳平駐車場にいれるためバイクに跨る。
開門してからも酷い渋滞はそのまま。なんとかすり抜けていく。
畳平駐車場に戻るとものすごい数のバイクがズラリと並んでいた。壮観だ。
暖をとるためレストハウスに身を寄せる。ストーブが焚かれた店内は暖かく、朝食にうどんを啜りながら身体を温めた。
まったりと時間を過ごしていると眠くなってしまう。

畳平の駐車場にてどのくらいボーっとしていたであろうか。かずさんの携帯にうたさんから連絡が入った。
ようやく畳平に車を入れられたようだ。
うたさんにはこちらでゆっくりしてもらい、かずさん、スナッチさん、ふくちゃん、
bennyはスカイラインを往復して景色とワインディングを堪能することに。

駐車場手前から数キロにおよぶ車の渋滞を横に見ながら絶景に感動。
前回は暗いうちにスカイラインを登り、そのままエコーラインで下ってしまったため、スカイラインの景色を見るのは今回は初めてだった。

所々でバイクを止め、各々写真を撮ったりして楽しんでから料金所前でUターンし再び畳平へ向かう。
車の渋滞は多少気になったがまもなくうたさんらが待つ駐車場へ引き返した。

徹夜で走り通しのメンバーの疲労の色は濃く、休憩を長くとってからいよいよ乗鞍をあとにすることに。

ペンション村にてエコーラインを下り始めると眼前に壮大な山脈の峰峰が幻想的な姿を見せてくれた。
景色に感動し、ワインディングを楽しみ、風を感じ(寒い)、最高の気分だ。

その先も多少混雑はあったが疲れが払拭しきれない我々にはゆっくりとしたペースがかえってよかったかもしれない。

下っていったところでたまたまbennyの知り合いのライダーに出会う機会があった。
暫く会っていなかっただけにお互い驚き、途中で止まったパーキングで談笑した。
改めて世界の狭さを実感したところで、知り合いと別れを告げ、記念の集合写真を(トイレの前で)撮ってから我々も松本に向けて走り出した。

松本にでたところで昼食とした。「十字路」というお店だ。
時間が押していたし、本日の宿泊先がペンションで食事も多かろうと考え軽くとるつもりでいたのだが、この店はどれもこれもボリューム満点。
bennyは少食ではないが食べきれません。
男性陣は見事に平らげ、ふくれた腹が落ちついたところで店をあとにする。

ここでモスカさん、スナッチさんは連日走り続けた疲れた身体を引きずりながら帰路につくことに。

別れを告げてから残ったかずさん、うたさん(とお子様)、たかさん、ふくちゃん、bennyは宿のあるビーナスラインに向かう。
松本では気温もさほど低くなかったために乗鞍の重装備をしていなかった
bennyはその後のビーナスラインにまで頭が回らず極寒地獄を味わう羽目に・・・

身体を強ばらせながらガスで煙るビーナスラインを走り抜ける。
途中かずさんからインカム越しに

「ビーナスライン楽しむ?このまま宿に直行する?」と聞かれ

「宿、宿!寒すぎ!」と即答したのはいうまでもない。
(ていうか上着着ろよ自分)

多少道に迷いながらどうにか本日の宿に到着。
(その直前にちょっとしたハプニングがあったが、それは聞かないで欲しい(泣。
立ちゴケしたなんて口が避けてもいえない・・・)

笑顔でオーナーが出迎えてくれ、バイク用の屋根つき駐輪場にバイクを納め荷物を抱えてまずは各自部屋へ。
アットホームな小さなこの宿はバイク好きのオーナーが客を暖かく迎えてくれる。
ツーリングの話や宿に泊まりに来た客の話などはついつい聞き入ってしまい時間を忘れる。
到着したのが
6時近かったため、スグに夕飯となった。

ペンションとなると大抵食べきれない量の食事を出されることが多いのだが、ここは適量でそれもいい。
食後にうたさんの車で(何故か全員で)買い出しに向かう。夜はやはり酒でしょう。

各々好き放題酒と肴を買い込むと多目的ホールと呼ばれるスペースをかりて酒盛りが始まった。
このスペースには卓球台がおいてあり、やる気満々なのはうたさんのお子さん(ともちゃん)。

・・・だったはずがいつのまにか大のオトナが勝負魂に火をつけた(子供相手に)。
酒がいい感じで回ったところで卓球大会開始。しかも
ともちゃんが結構強い。
ムキになって勝利を勝ち取るあたり
bennyは大人げない。
そのあと
2番手に立ったのがふくちゃん。軽快な素振りでともちゃんを威圧。大人げない。
審判を買ってでたたかさんがメザシを点棒がわりに得点をカウント。

スマッシュの鋭い(空を切る)音。

玉が軽やかに(場外で)はずむ。

(無駄に)白熱する闘志!

デュースを迎え両者一歩も引かない。と、ここでともちゃんが1点リード。アドバンテージだ。
緊迫する卓上でふくちゃんのラケットが翻る。オレンジの玉が弾む。相手はひるまない。

カコン!(ともちゃんが打ち返した音)

玉はふくちゃんのコートを1バウンドして大きく弧を描いた。
カコ、コンコン、コロコロ・・・
大きく床にバウンドした後、玉は緩やかに転がっていく。この瞬間ともちゃんに勝利が決まった・・・。
膝をついてうなだれるふくちゃん。勝利の満面の笑みが輝くともちゃん。

いい試合だったよ、ふくちゃん(アホすぎだが)。

と、こんな具合に楽しかった酒宴も11時でお開きに。
みんな徹夜で走っていたのだ。今日はゆっくり休むことにする。明日は晴れればいいのだが。

 

<3日目>
携帯にセットしていたアラームで目を覚ます。
緩慢な動きでベッドから降りると、窓から外をうかがってみる。
残念ながらあまり芳しい天気ではない。雨が降っていないのは救いだったが。

Snow-Bell前にて朝食の時間までに顔を洗い、着替えをすませ、食堂に向かう。
おいしい朝食に、暖かいフレーバーティー。オーナーとの楽しい会話。朝の穏やかな一時。

さて、今日はどこへいこうか。
前日に話し合うつもりが卓球に白熱しうっかり忘れていた。
結局初めに案があったメルヘン街道を経由して
R141で清里に南下することに。

荷物をまとめ、オーナーに写真を撮ってもらってから出発。
ここで体調不良だというたかさんとお別れ。
どんよりとした雲から時折青空がみえる。雨は大丈夫なようだ。
メルヘン街道を通り
R141とぶつかったところで右折。ひたすら南下すると、アッという間に清里にでた。

清里にてこのあたりはbennyが地理に明るいので先頭を預かる。
R141から八ヶ岳高原ラインに入り、もはやクォーターソウルでは定番となったカレー屋「アフガン」に向かう。

3連休だったせいだろうか、店内から待ちの列が伸びている。
ここはシーズン中は特に盛況で、この時期でも多少並ぶのは覚悟しなくてはならない。
店内には古いアルバムがおいてありその一つを見てみると有名人が多数訪れた足跡が刻まれていた。

全員きれいにカレーを平らげたところでクォーターソウル定番コースその2である清泉寮へ。
濃厚な甘味でおいしいと評判のソフトクリームを頬張る。
(というか
bennyはその前の週も食べているのだが・・・)

今回はここが解散ポイントとなった。
やがてそれぞれの帰路へ。
うたさんと、ともちゃんは
R141を北上。かずさんはR141を南下。bennyとふくちゃんは八ヶ岳高原ラインを。
名残惜しさを感じながら清里をあとにした。

帰宅後掲示板にてお互いの無事を確認したところで今回のツーリングは終わった。
クォーターソウルにとって始めてのお泊まりツーリングとなった今回の乗鞍ツーリングは大成功だったといえるだろう。

参加者の皆さんお疲れ様でした。特に管理人かずさんには感謝。

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